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院長コラム 第3回 アトピー性皮膚炎の入浴・洗顔

アトピー性皮膚炎の方のお肌は皮表の脂質の量が少なく乾燥しやすいのが特徴といえます。そのため、皮膚のバリアー機能が弱く、とびひやみずイボのようなバイ菌による感染症にかかり易く、健常な方ならば問題のない様な行為まで湿疹につながることが多い反面、にきびのような脂質の過分泌による病気になることは少なくなります。また皮膚から蒸発する水分が多いため、喉が乾きやすく、汗や尿の量が少なくなる傾向があります。
ところで、患者さんの中には、不潔さは痒みの原因として思慮されている方が多いように思います。確かにバイ菌が繁殖することにより痒みが増す場合もありますし、アトピー性皮膚炎の患者さんに関しては、普段健常者には悪さをしないバイ菌が症状を悪化させる可能性もあります。しかし、このような状況においてバイ菌を除去したところで、元々の皮膚が悪化している状態ではすぐにバイ菌が再繁殖するだけで、消毒等の除去行為がかえって肌の負担や刺激になり、症状が悪化することも多々見受けられるのが実情です。また、アトピー性皮膚炎の方は湿疹や浸出液で皮膚がいたんではいるのですが、皮脂の分泌も少なく、決して肌が不潔な状態というわけではありません。このような状況にて入浴・洗顔をされるときに大切なことは敏感肌用の石鹸・シャンプー・洗顔剤だからといって過信しないことです。
敏感肌用の商品は刺激が少ないのであって、刺激がゼロというわけではありません。ましてや、湿疹の場所は触れるだけでも刺激になる可能性があり治るのが遅れていく可能性があります。
従って湿疹の悪化しているときは、化粧の洗顔(メイクオフ)以外はぬるま湯ですすぐ程度にし、洗顔後もタオル等を押し当てるように水気を取って決してこすって拭いたりしないようにしてください。そしてお肌の状態が改善した後、徐々に普段のスキンケアをするようにしてください。ただし、今アトピー性皮膚炎の治療中の方で、塗り薬を使用し、かつ、その塗り薬がワセリンやクリーム(油性基材)でできているものを使用している方は、皮膚や毛穴に酸化した塗り薬が残っているので、低刺激性の洗顔料等でやさしく除去する必要はあります。
私たちは、以上の点を考慮の上、改良された全配合成分に全く油分(油性成分)を含まないアトピー性皮膚炎の外用薬を独自に開発、処方しています。興味のある方は当クリニック担当医に御相談下さい。

 院長 河平一宏